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裁判例:【大阪地裁平成18年6月14日】

裁判例 【大阪地裁平成18年6月14日】

No.32

マイナス申告していた自営業者の基礎収入を確定申告ではなく平均賃金等を基に算定した金額が認められた裁判例

【事案の概要】

灯油等の販売等の事業を営んでいた被害者が原動機付自転車を運転していたところ地方公共団体が管理している歩道柵に衝突した事故によって右第3、4指欠損し後遺障害等級第13級の後遺障害が残存した事案で、確定申告上はマイナス申告がされており実際の所得が明らかでないものの被害者は事故により現実に労働能力の一部を喪失し、そのことと事業の縮小とが無関係であるとまではいえないとし、家族と寄与等も認められるとして平成14年度の各種商品小売業者全労働者の平均賃金である459万1,200円の7割を得る蓋然性が高いと認めて同額の7割である321万3,840円を基礎収入、労働能力喪失期間を12年間(ライプニッツ係数8.8632)、労働能力喪失率を9%として後遺症逸失利益を256万3,641円と認められた事案です。

【判決のポイント】

事業所得者の後遺障害逸失利益を算定する場合の基礎収入額は申告所得を参考にしますが、マイナス申告がされており現実の所得額が明らかではない場合がままあります。

このような場合には、実収入額の立証ができれば実収入額が基礎収入として算定されますが、家族の寄与がある場合などは本人の寄与割合を参考に基礎収入額が算定されます。

この裁判例もこのような考え方を前提に被害者の後遺障害逸失利益を算定したものといえると考えられますが事業所得者の後遺障害逸失利益の算定には様々な考慮要素が考えられ立証活動が複雑になる場合も多いですので、お困りのときは弁護士にご相談下さい。

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