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交通事故の過失割合Q&A:センターラインを越えた対向車と衝突した前方車に追突してしまった

センターラインを越えた対向車と衝突した前方車に追突してしまった場合の過失割合

Question

前方の大型車両の後ろに付いて直進走行中、突然センターラインを越えた対向車が、前方の大型車両と正面衝突しました。

私もそれに巻き込まれる形で前方の大型車両に追突してしまいました。
前方大型車両に対する賠償は、私もしなければならないのでしょうか。

Answer

センターラインオーバーによる対向車同士の事故の場合、基本過失割合は、センターラインオーバーをした側が100、被衝突車が0とされています。
他方、同一方向同士の追突事故の基本過失割合は、追突車が100、被追突車0であり、こちらもいわゆるヒャクゼロです。

したがって、設問のケースでは、いずれの側面から見ても、前方大型車両の基本過失割合は0と考えられます。

では、追突車とセンターラインオーバー車の関係では、過失割合はどのように評価されるでしょうか。

事故そのものの原因を考えたときに、センターラインをオーバーした原因が追突車にあるというケースはあまり想定しがたいところですから、5割以上の過失が認定される可能性が高いでしょう。

他方、追突車としても、制限速度を遵守し、適切に車間距離をとっていれば追突を免れることができたと考えられるケースでは、場合によっては5割程度の過失が認定されることもあり得ます。
設問のケースでも、追突車にも一定程度過失が認められ、賠償責任を負う可能性はあるでしょう。

■過失割合についての実務上ポイントコーナー■

実務上、過失割合は、事故当時の道路状況や追突車側の車間距離や速度等、具体的な事実関係を総合的に考慮するため、設問の内容だけでは、一概に結論を出すことはできません。

以下、裁判例を挙げておきます。

原告(追突車)は、本件事故の際、被告バスとの車間距離を十分にとり、前方注視を十分に尽くしていれば、本件事故を避け得たか、損害を軽減できたと認められ…その過失は重大である…。
被告(センターラインオーバー車)は、路面が濡れていたとはいえ、反対車線に自車を進入させたものであるから、これまた重大な過失があるといわざるをえない…右過失を対比すると、その割合は、同原告及び同被告とも50%とみるのが相当である。

神戸地裁H6.11.24判決要旨

正面衝突の場面では、急ブレーキによる停車の場合と比べて、制動距離が短くなる傾向にありますので、事例によっては、追突車が前方注視の上、車間距離を開けていたとしても衝突を免れない場合もありうるでしょう。

上記裁判例も、追突の原因について、追突車の前方不注視及び車間距離の不足等、センターラインオーバー車の"衝突により被害車両が若干後退"したことにより発生した旨認定しており、それぞれの事故の状況次第では、過失割合の配分も変動するものと考えられます。

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