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交通事故の過失割合Q&A:予告無しに車線減少されていたために起きた対向車との衝突事故の場合

予告無しに車線減少されていたために起きた対向車との衝突事故における過失割合

Question

片側1車線の峠道を四輪自動車にて走行中、カーブをまがったところ、カーブの出口付近で急に、歩道工事により車道幅員が減少しており、これを回避するため対向車線にはみ出したところ、対向車である二輪車と衝突しました。

センターラインをオーバーした私の過失も大きいとは思いますが、カーブの途中であるにもかかわらず、何らの予告なく車線減少されていたことも原因だと思います。工事の責任者等にも賠償責任はないのでしょうか。

Answer

中央線により区分されている道路における、四輪自動車のセンターラインオーバーと直進二輪車の対向車間の事故では、基本過失割合はセンターラインオーバーした側の一方的過失(100:0)とされています。

直進二輪車に前方不注視等(対向車のセンターオーバーを発見後、進路を左に変更し、あるいは遅滞なくブレーキ等制動措置を講じていれば、容易に衝突を回避できたにもかかわらず、軽信や発見遅滞のためこれら措置をとれなかったような場合)や酒酔い・無免許・居眠り運転や、時速30km以上の速度超過等その他重過失のある場合には、同車側の過失を加算する修正要素となりえます。

別冊判例タイムズNo.38、民事交通訴訟における過失相殺率の認定基準、366頁

他方で、道路の管理に瑕疵(≒欠陥)のある場合については、その管理者たる国又は地方自治体にも被害者に対する賠償義務が生じ得ます(国家賠償法2条)。

設問では、道路幅員の減少につき何らの予告がされていなかった点が問題です。

道路標識、区画線及び道路標示に関する命令第2条、及び別表第1によると、「幅員の減少始点の手前五十メートルから二百メートルまでの地点における左側の路端」に、警戒標識として「幅員減少」の標識を表示することとされています。

また、実質的に見ても、峠道のカーブ出口付近は一般的に見通しも悪く、幅員減少の程度にもよりますが、予め幅員減少につき予告しておくべき必要性が高いはずです。

この点につき、道路管理者に対し過失を認定した高裁裁判例もあります(東京高裁H16.9.30判決)。

この高裁裁判例では、

幅員の減少は約1.1mであって、本件道路には全体としてなお5.9mの幅員があったから、普通乗用車程度の車両のすれ違いは十分に可能であり、訴外乙山車両走行車線上を進行する車両が仮歩道のためセンターラインをある程度はみ出して運転していたとしても、控訴人車両走行車線上の車両の運転者が前方の注視を怠らなければ、衝突を回避することは十分に可能…本件道路の管理の瑕疵は比較的軽微なものということができる

と認定した上で、当該瑕疵の事故発生に対する寄与割合を"1"と認定しています。

設問でも、幅員減少の程度や、当該道路の見通し等の状況によっては、道路管理者にも過失割合が認められる場合があるでしょう。

■過失割合についての実務上ポイントコーナー■

道路管理者に過失が認められるとして、その賠償責任はどのように分配されるでしょうか。

加害者複数の事案における過失割合の分配については、二つの考え方があり、事案の性質に応じて最高裁の判例も分かれています。

第1の考え方として、「絶対的過失割合」という考え方があります。

これは、損害発生原因となったすべての過失の割合について、一体的に過失相殺をする方法です。

この考え方によれば、被害者は、自己の過失による過失相殺後の損害につき、各加害者のいずれからも全額の損害賠償を受けることができるという利点があります。

そして、この考え方を採用した最高裁判例として「最判H15.7.11民集57巻7号815頁」が挙げられます。

同判例は、複数の加害者の過失及び被害者の過失が競合する1つの交通事故において、その事故原因たる過失のすべての割合を認定できるときには、相対的過失相殺(後述)をすることは、民法719条が被害者に共同不法行為者に対してはそれぞれに対し全額賠償を求めうるとして被害者保護を図った趣旨に反するとし、絶対的過失割合認定が可能な事案においては、第1の考え方を採用すべき旨判示しています。

他方、第2の考え方として「相対的過失割合」という考え方があります。

これは、各加害者と被害者ごとに、その間の過失の割合に応じ、それぞれ相対的に過失相殺をする方法です。この考え方を採用した場合、被害者は各加害者に対し、それぞれ過失割合の限度のみにおいて賠償請求を求めることになります。

これを採用した最高裁判例として、「最判H13.3.13民集55巻2号328頁」が挙げられます。

この事案では、交通事故と医療事故が競合して被害者が死亡したことにつき、加害者及び侵害行為を異にする2つの不法行為が順次競合したものであって、それぞれの事故では加害者及び被害者の過失の内容も別異の性質を有することから、全体としての過失割合を定めることはできないことを理由に、この考え方を採用しています。

なお、前述の高裁判例(東京高裁H16.9.30判決)も、絶対的過失割合を認定したものであり、

(直進二輪車がセンターラインオーバー車を)発見したのは衝突地点の手前約4.6mの地点であり、そのため回避行動を採ることができないまま接触衝突したが、控訴人が前方を注視し、より早期に訴外乙山車両を発見していれば、回避行動を採ることは容易であった(制限速度違反がなければ、より容易であった)と考えられるのであって、控訴人には制限速度違反に加え、著しい前方注意義務違反があったといわなければならない。

として、二輪車1に対し四輪自動車2の割合での過失割合を認定した上で、道路管理者と四輪自動車の過失割合を1対8とし、割合的にこれを二輪車との関係で適用した上で、道路管理者1、二輪車4、四輪自動車8の過失割合を認定しました。

この場合、全体として13(1+4+8=13)の過失割合ですので、例えば、二輪車の損害を130万円と仮定した場合、二輪車は自身の過失割合に対応する40万円を差し引いた、残りの90万円につき、道路管理者と四輪自動車に対し連帯して損害賠償請求することが可能ということになります。

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