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交通事故の過失割合Q&A:高速道路上で歩行者を轢いてしまった

高速道路上で歩行者を轢いてしまった場合の過失割合

Question

夜間、高速道路右車線を自動車で走行中、自損事故を起こして逆向き停車していた車と衝突しました。

同車の後方に佇立していた同乗者(A)に対しても、玉突きのような形になり、死亡させてしまいました。

停車車両運転手(X)が自損事故を起こさず、高速道路上に停車していなければ、今回の事故はそもそも起こっていなかったと思うのですが、Aさんに対する損害賠償について、Xの過失により、過失相殺する余地はあるのでしょうか。

Answer

停車車両運転者と追突車の関係は、前回の設問と同様の状況として(参考:高速道路上の車同士の事故)、基本過失割合は、駐停車車両40、後続追突車60と考えられます。

その他の事情により、過失割合の修正要素の有無は変わってくるでしょうが、問題は、停車車両運転者の過失を、停車車両の同乗者であり、車外にいたAの過失として用いることができるかという点にあるでしょう。

これについて判例は、民法722条の「被害者」は、被害者本人のみならず、被害者"側"の過失も含むと述べた上で、被害者側の意義につき、「被害者本人と身分上、生活関係上一体をなすと見られるような関係にある者」であると判示しています(最判S34.11.26判決 判時206号14頁)。

身分上・生活関係上一体をなすとみられる者の典型例としては、家計を同一にしている親子間や夫婦間が考えられます。

他方で、単なる職場の同僚や別居の恋人同士の場合は、通常これにあたらないものとされるでしょう(最判昭和56.2.17判決、最判平成9.9.9判決)。

(なお、職場の同僚につき、グループを作って旅行していた場合について肯定した裁判例として、東京地裁昭和44.11.28判決)。したがって、設問は、停車車両運転者とAの関係性により、結論が180度変わります。

■過失割合についての実務上ポイントコーナー■

被害者と身分上・生活関係上一体をなすとみられる者の過失を"被害者側"の過失として、過失相殺を認めた趣旨は当事者衡平の観点によるものと説明されます。実質的には、被害者とこのような関係にある者については、実際に損害賠償請求しないためでしょう。

例えば、「先行車両内の同乗者が被害者A、先行車両運転者Bの急ブレーキにより、後続車Cが追突」という事案では、通常、事故の原因は、運転者の急ブレーキと追突車の前方不注視等の双方にあるものとして、BC間の損害賠償請求では過失相殺される関係となります。

これを、被害者Aからみると、Aの損害はBCの共同不法行為より生じたものとなります。これにより、BCは連帯責任を負うものとされる結果、AはB・Cのいずれに対しても損害全額の賠償請求が可能です。BCはその過失の割合に応じて負担部分を有することになります。

仮に、「Aの損害を100万円、BCの過失割合を50:50」として考えた場合、CがAに対し100万円全額の賠償をした場合、Cは自己の負担部分を超える50万円をBに求償できるということです。

AとBが親族であり財布も一つという関係では、ABの手元に残るお金は結局同じ50万円ということになります。過失相殺を認めない場合、Cは求償の手間が増えた分損をするともいえます。

したがって、AのCに対する損害賠償請求の時点で、Bの過失をA側の過失として予め過失相殺をしておくほうが当事者衡平に適うと考えられるのです。
反対に、AとBの財布が別である場合、BC間の求償関係はAに関係のない話です。判例が経済的一体性を重視するのは上記のような理由によるものと考えられます。

他にも、事理弁識能力のない年齢の幼児には過失責任を問うことができない結果として、監護者である親の過失が被害者側の過失と評価される場合もあります(浦和地裁昭和56.5.18判決等)。

また、「被害者と身分上・生活関係上一体をなすとみられる者」に該当しない者の過失について、被害者"側"として過失相殺を認める判例や裁判例も存在しています。肯定した裁判例の多くは、同乗被害者が、当該車両の所有車である場合や、自己の指示の下運転を交代した場合など、当該車両の運行に関与していた場合です。
これに対し、最判平成20年7月4日判決は、中学校の先輩後輩の関係に過ぎないAとBについて、「身分上、生活関係上の一体性はない」とした上で、次のように判示しています。

本件運転行為に至る経過や本件運転行為の態様からすれば、本件運転行為は、BとAが共同して行っていた暴走行為から独立したAの単独行為とみることはできず、上記共同暴走行為の一環を成すものというべきである。したがって、…公平の見地に照らし、本件運転行為におけるAの過失もBの過失として考慮することができる…」

この判例は、バイクに二人乗りで暴走行為をしていた運転者Aと同乗者Bが、警察車両から逃亡する際、Aが駐車場に停車していたパトカーに気をとられ、片側1車線を完全にふさぐ形で駐車していた警察車両Xに衝突し、Bが死亡したという事案です。

下線部分は、BがAと共同して危険な運転行為を行っていたという事情から、Aの運転行為のみを切り離して考えることはできないとして、ABの過失を一体のものと評価したものと読み取れます。

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