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高次脳機能障害の裁判例 1級・2級・3級・5級・7級・9級

1|後遺障害等級1級が認められた事案

頭部外傷、広汎脳挫傷、視神経損傷、頭蓋底骨折、眼窩底骨折、脾破裂、膵のう胞、外傷後水頭症、高次脳機能障害、視機能障害、顔面瘢痕等の傷害

「高次脳機能障害のため、記銘・記憶力、認知力、言語力といった意思疎通能力、理解力、判断力といった問題解決能力等が著しく低下し、食事、更衣、排尿、排便、入浴等の日常生活動作に全面的に介助が必要な状態であり、生涯にわたって常時介護の必要がある」

東京地裁平成22年11月24日

上の事案では、今後の生活において全面的な介助が必要とされました。

後遺障害が1級と認定されるためには、重度の高次脳機能障害である必要があります。

1級が認められる場合、損害賠償額も多額になることから、加害者(ないし保険会社)は等級を下げようと、あらゆる策を尽くしてきます。

高次脳機能障害に馴染みの薄い弁護士が対応した場合、ある意味、高次脳機能障害のプロである保険会社と互角に戦うことは出来ません。

このことから、弁護士選びは極めて重要です。

2|後遺障害等級2級が認められた事案

びまん性軸索損傷、脾臓損傷、左肘粉砕脱臼骨折、右鎖骨骨折等の傷害

「身体能力としては、本件事故による左不全麻痺、感覚障害、左肘関節拘縮、体幹失調によって、左手を用いる作業は困難であるものの、右手のみで可能なものについては相当程度可能であると認められる。具体的には、食事の際に箸やスプーンを用いること、衣服の着脱(ただし、小さなボタンの場合は困難である。)、服薬、排泄は基本的には独力で可能であり、介助は一部にとどまるものと認められる。また、歩行については、杖と介助による場合にはわずかな距離であれば可能であるが、基本的には車椅子又はワークチェアーによるものと認められる。他方で、原告X2には高次脳機能障害による見当識障害、記銘力障害、自発性の乏しさがみられることから、日常生活動作全般について、基本的に指示や声かけが必要であり、独力等で可能な行動についても一部又は全て介助が必要となる場合があるものと認められる。」

「起立及び歩行については車椅子又はワークチェアーによるという制限があるものの、一応独力でできるほか、移乗についても一部介助で足りること、左手を用いての動作をすることが困難であるものの、右手を用いての動作は可能であり、食事、更衣、洗面、服薬、排泄等一定程度の日常生活動作を独力又は一部介助により行うことは可能であること、中等度の見当識障害、記銘力障害等に加え、傾眠傾向及び自発性の乏しさなどから、日常生活動作等をするに当たって、他人による指示や声かけが必要であるものの、殊更に自らを危険な状況に置いたり粗暴な行為をしたりするなどの状況はみられないことからすれば、いまだ常時介護の必要性までは認められず、原告X2の高次脳機能障害を前提とする精神・神経系統に関する後遺障害は「神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、随時介護を要するもの」にとどまるといえるから、その後遺障害等級は第2級相当であると認める。」

東京地裁平成23年1月20日

上の事案では、2級の後遺障害が認められています。

被害者の方は、重い高次脳機能障害を負っており、大変な生活を強いられることでしょう。

しかしその反面、裁判所は、車椅子による移動は可能なこと、衣服の着脱は可能なこと、見当識障害・記銘力障害が中程度にとどまることを前提として、2級の後遺障害を認定しています。

この事案では、事故当初の障害結果が極めて重大であったものの、幸運にも、症状固定後には上記の程度にまで症状は回復しているのです。

判決に記載されていない事案の詳細を知ることまでは出来ませんが、判決を分析する限り、2級に該当する高次脳機能障害の幅はかなり広いと言えるでしょう。

3|後遺障害等級3級が認められた事案

脳挫傷、びまん性軸索損傷、頭蓋骨骨折、両鎖骨骨折、肺挫傷、外傷性CCFの傷害

「後遺障害は、認知機能障害、四肢体幹失調、左上肢不随意運動である。」

「認知・情緒・行動障害が存在し、少し前に行った自分の行動、発言も忘れてしまい、日付・曜日の概念も全くない。内服治療で行動に落ち着きが出てきているが、少し目を離すと何をするか分からないという状態でもある。」

「おおむね通常どおりの歩行ができるようになっていると認められる。」

「着替えや食事の際に若干の介助が必要であるが、それも、食事については魚の骨を取るなどの細かい作業については介助を要するがスプーンの使用はできるのでおおむねは自立しているものと認めるのが相当であり、日常生活において介助を要する部分はそれほど多くはないし、介助の労力もそれほど大きくはないと認めるのが相当である。」

名古屋地裁平成23年10月28日

上の事案では、3級の後遺障害が認められています。

3級の後遺障害慰謝料は裁判所基準では1990万円、5級の後遺障害慰謝料は1400万円と、両者の間には590万円もの開きがあります。

また、3級の労働能力喪失率は100%とされていますが、5級の労働能力喪失率は79%にとどまります。

特に20~50歳程度の被害者に認められる損害賠償額の内、逸失利益が占める割合は大きく、労働能力喪失率の高低が損害賠償額に与える影響は重大です。

3級か5級の認定では損害賠償額による今後の生活保障は大きく異なります。

いずれを認めさせるかは、弁護士の腕の見せ所と言えます。

4|後遺障害等級5級が認められた事案

脳挫傷、頭蓋底骨折、頭部外傷後遺症、左橈骨近位部骨折等の傷害

「高次脳機能障害により、記憶力、集中力の低下などの記銘障害、易怒性・感情爆発などの人格変化があり、さらには重度の確認脅迫といった精神症状もあり、就労が不能な状態である」

「障害の結果、戸締まりや電気の消し忘れなどに過度にこだわり、何度も確認したり、夜間も中途覚醒して確認して回るが、翌日には覚えていないということが生じている。そして、精神科での治療により易怒性は徐々に軽減してきたが、自発性が低下し、入浴も促さないと行わないようになっている。自宅では、家族の配慮で保護的環境下にあり、こだわり、強迫体験があってもパニックに陥ることはなくなったが、社会参加の上では、記憶障害(思い違い、思い込み)と強迫症状のため見守りを必要とする状態にある。」

「高次脳機能障害により人格変化が生じているため、日常生活をする上でも、見守りをする必要がある。原告は、身体の機能自体には支障がなく、促されれば日常生活の必要な行動はできるため、介護の主たる内容は、自発性の低下した原告に対し、入浴等の日常的に必要な行為のほぼ全般にわたって、それを必要な時ごとに促すことと、人格変化のために話がくどくなった原告の話を聞いてやることなどである。」

名古屋地裁平成23年9月16日

上の事案では、5級の後遺障害が認められています。

判決の内容を見ると、高次脳機能障害について知らない人からしたら、単なる変わり者と思われる程度の症状にしか思えないこともあるかもしれません。

しかし、高次脳機能障害は重い後遺障害です。

だからこそ、5級の後遺障害にも、後遺障害慰謝料だけで1400万円もの損害賠償が認められるのです。

交通事故で頭部に怪我をした後に、何らかの異変を感じたときは、高次脳機能障害のことを疑って下さい。

5|後遺障害等級7級が認められた事案

脳挫傷、肋骨多発骨折、左肺血気胸等の傷害

「記銘力低下、注意・集中力の低下、知的能力の低下、状況判断能力、類推能力、想像力及び理論的思考などの思考力全般の低下があり、高次脳機能障害が認められる。性格変化、易怒性、状況への無関心及び依存性も認められる。」

名古屋地裁平成22年3月19日

この事案では、7級の後遺障害が認められています。

7級の事案になると、本人には自覚症状がないこともあるかもしれません。

身近な人が交通事故にあった後に、認知障害・行動障害・人格変化などの変化を感じたら、迷わず、弁護士などの専門家に相談するよう、教えてあげて下さい。

今後の生活を維持するためにも、正当な損害賠償を得ることは必要不可欠です。

6|後遺障害等級9級が認められた事案

脳挫傷等の傷害

「本件事故後、記銘力・集中力の低下、新しいことの学習障害を来していることが認められる。」

「ジャパンバリスタチャンピオンシップで優勝し、世界大会で一〇位に入賞したこと、上記大会の競技ルールは相当複雑で細かいものであることが認められる。しかし、前記各証拠によれば、同競技の正味時間は一五分であり、原告の集中力が維持可能な範囲と考えられ、加えて、原告がこの方面の草分け的存在であって、後進を大きく引き離す存在であること、競技の内容自体、高度の精神作用を要するものというよりは、体に刻まれた修練や多年の経験に基盤を置くものであって、原告の障害である短期記銘力の低下とは必ずしも直接は関わらないと見られることなどによれば、上記のような障害を負いつつもなおこれを凌駕・克服して好成績を挙げる余地もあると考えられる。」

「調理学校等で長時間にわたる講演会を開いたことが認められる。しかしながら、他方で、前記各証拠によれば、上記講演会については、長時間にわたることは確かとしても、案文は学校側の作成によるもので、実演を挟むなどもしたというのであり、講義内容も原告の経験談やバリスタの業務内容等平易かつ定型的なものであると見られ、原告においても、平素から習熟した内容であると考えられるから、上記のような障害があるとしても、なおこれを克服しつつその実現は可能であると考えられる。」

「「○○」「△△」、「□□」等の著述を行ったことが認められるが、他方、前掲各証拠によれば、原告は、同活動にあたり、ライターの援助を得た模様であり、上記の事実が、原告の実態を把握する資料というには難があると考えられる。」

「トークショーや料理番組フーディーズたちなどに出演したことが認められるが、前掲各証拠によれば、同番組等は、所詮広告宣伝番組であって美化虚飾の介入は避けられず、内容的にも映像の断章を編集して作り上げられたもので、原告の実相を反映するというには誇張があると考えられる。」

千葉地裁平成22年1月29日

上の事案では、9級の後遺障害が認められています。

この事案で特徴的な点は、被害者の方が高次脳機能障害を負いながらも、事故後に「ジャパンバリスタカップで優勝」、「講演会を開いた」、「著述を行った」、「TV番組等に出演した」等していることです。

そして、そのことを理由に、保険会社は後遺障害の等級について激しく争っています。

高次脳機能障害に詳しくない弁護士に相談すると、このような事案では後遺障害は生じていないとの安易な返答が返ってくることもあるかもしれません。

しかし、そのような素人判断は大変危険です。

高次脳機能障害を負ったとしても、その症状が比較的軽ければ、本人の努力次第で、従前通りの能力を発揮することは不可能ではありません。

仮に従前通りの生活が可能であったとしても、現に障害が生じている以上、正当な損害賠償を得ることは正当な権利なのです。

保険会社の策略により、不当に損害賠償額を制限されることのないよう、どうぞご相談下さい。

7|裁判所の判断

裁判所が認定する等級は、必ずしも自賠責保険が認定した等級とは一致しません。

裁判所は、自らの判断により、後遺障害の等級を認定することが可能だからです。

ただし、自賠責保険によって認定された等級と、裁判所が認定した等級は一致する事が多いです。

後になって裁判で覆る可能性があるからといって、自賠責保険の認定段階で必要な検査等を怠っていると、大きな不利益を負うこともあります。

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高次脳機能障害の認定について

1|高次脳機能障害の判断

自賠責保険に、高次脳機能障害による損害を請求するためには、後遺障害診断書、頭部の画像審査資料(CT・MRI)などが必要となります。

画像審査資料については、客観的な証拠であり、撮影者の技量によって違いが生じうるものの、高次脳機能障害に関する知識が不足していたとしても、大きな不利益を被ることは少ないでしょう。

これに対し、医師の後遺障害診断書については、種々の検査を経た上で最終的には医師の主観で作成されるという性質上、漫然と検査を受けていては、高次脳機能障害の専門家である保険会社と対等に渡り合うことは出来ません。

そのため、後遺障害診断書作成にあたって実施される検査については、明確にその意義を理解した上で、臨む必要があります。

2|高次脳機能障害の認定と考慮要素

高次脳機能障害の認定に当たっては、

  • ①意識障害の有無とその程度
  • ②画像所見
  • ③因果関係の判定
  • ④障害把握の手法

が主要な考慮要素となるとされています。

  • ①については、頭部外傷後の意識障害が6時間以上続いたか否か、又は健忘症あるいは軽度意識障害が1週間以上続いたか否かが一応の判断要基準となるとされています。
  • ②については、初診時の脳外傷が明らかで、少なくとも3か月以内に脳室拡大・脳萎縮が認められるか否かが一応の判断基準となるとされています。
  • ③因果関係については、「通常そのような交通事故にあったならば、高次脳機能障害を発症するか否か」、という観点から判断されることになります。
  • ④障害把握の手法については、保険会社への請求にあたって定型的に作成される、「神経系統の障害に関する医学的意見」、「日常生活状況報告」という書類が決定的に重要になります。

「神経系統の障害に関する医学的意見」においては、

  • ①画像及び脳波
  • ②神経心理学的検査
  • ③運動機能
  • ④身の回り動作能力
  • ⑤てんかん発作の有無
  • ⑥認知・情緒・行動障害
  • ⑦認知・情緒・行動障害の症状が社会生活・日常生活に与える影響
  • ⑧全般的活動及び適応状況

が医師によって判断されることになります。

例えば、②神経心理学的検査においては、IQ検査・心理テストのような検査が実施されています。

一例として、東京地裁平成23年1月20日の事案では、高次脳機能障害の認定に当たり、WAIS-R、WAIS-Ⅲ、仮名拾いテスト、トレイルメイキングテスト、長谷川式簡易認知症評価スケール修正版、ミニメンタルステート検査などの検査結果が考慮されています。

これらの検査内容は重複する部分も多く、「今年は何年ですか」、「ここは何県ですか」、と言った問いに対する応答や、「100から順に7を引く」と言った情報処理能力の程度などが判定されています。

「日常生活状況報告」においては、「家庭、地域社会、職場、または学校で困難があるか否か」、「最低限の身辺の生活維持や健康維持が出来ているか否か」、と言った点が判断されることになります。

そこでは、起床・就寝時間を守れるか、言葉による指示を理解できるか、日常生活に必要な金銭管理が出来ているか、円滑な対人関係を保っているか等が考慮要素とされています。

そして勘違いしてはいけないのは、事故後の症状単体ではなく、事故前・事故後の症状の比較こそが高次脳機能障害の認定にあたっては重視されるということです。

仮に事故前に被害者が神経心理学的検査を受診していれば、事故前後での状態の変化を判断することは比較的簡単です。

しかしながら、そういった検査を事故前に受診していることは稀有なケースと言わざるを得ません。

3|高次脳機能障害の認定と弁護士の役割

弁護士 井内 健雄

医師が被害者の事故前の状態を観察することは、物理的に不可能である以上、事故前の被害者の状態を判断するためにはどうしても、被害者自身の供述、家族・友人などの供述に頼らざるを得ません。

ただし、これら被害者・家族・友人らは、被害者の後遺障害等級認定において強い利害関係を有しており、それらの者たちの供述は必ずしも信用性は高いとはされません。

そこで、いかに被害者・家族・友人らの供述の信用性を高めるかにおいてこそ、弁護士に依頼することが大きな意味を持って来るのです。

脳の後遺障害「高次脳機能障害」について

1|高次脳機能障害とは

専門家の間でも見解は分かれるところですが、簡単に言うならば、高次脳機能障害とは、「脳の一部の損傷により生じる行動・認知能力の障害」のことを言います。

交通事故により、頭部に衝撃を受けた場合、高次脳機能障害を発症することは少なくありません。

高次脳機能障害を発症すると、記憶障害、判断力低下、注意力低下、性格変化、暴言、暴力、幼稚性、意欲低下、被害妄想などの症状が表れるとされています。

2|高次脳機能障害の後遺障害等級とは

自賠責保険では、高次脳機能障害を発症した場合、その等級に応じて、表1の額の後遺障害慰謝料が損害賠償として支払われています。

ただ、○級と言われても、皆さんにはピンと来ないかもしれません。

例えば、別表第1第1級より少し軽い等級である、別表第2第1級には、「両眼が失明したもの」、「両上肢をひじ関節以上で失ったもの」などの後遺障害が定められています。

なんとなく、高次脳機能障害の重大性についてイメージ出来たのではないでしょうか。

同じように、別表第2第3級には、「1眼が失明し、他眼の視力が0.06以下になったもの」、「両手の手指の全部を失ったもの」などの後遺障害が定められています。

※なお、ここで注意しなくてはいけないのは、「視力」とは、裸眼視力ではなく、矯正視力を指すということです。

高次脳機能障害には他にも多くの問題点が存在します。

高次脳機能障害の典型的な症状について

1|高次脳機能障害の典型症状

認知障害、行動障害、人格変化などが典型的な症状です。

認知障害とは、具体的には記憶力低下、集中力低下などを指します。

行動障害とは、具体的には周囲に合わせることが出来ない、複数のことを同時に行うことが出来ない、行動を抑制できない等の障害のことを指します。

人格変化とは、交通事故前には見られなかったような衝動性、易怒性、自己中心性などが出現することを指します。

これらの症状の出現によって、従前通りの生活を送ることが困難となることは容易に想像出来るでしょう。

被害者の方は、下の表にある金額を請求できるにとどまらず、現実に得ていた収入に応じ、年齢に応じた労働能力喪失期間、等級に応じた労働能力喪失率を基礎に算定される後遺障害逸失利益を、損害賠償として加害者に請求することが可能なのです。

表3:後遺障害慰謝料比較表

等級 保険金額(自賠責基準) 保険金額(裁判所基準) 労働能力喪失率
1級(別表1) 1600万円 2800万円 100%
2級(別表1) 1163万円 2370万円 100%
3級(別表2) 829万円 1990万円 100%
5級(別表2) 599万円 1400万円 79%
7級(別表2) 409万円 1000万円 56%
9級(別表2) 245万円 690万円 35%

2|症状の評価

表4は、自賠責保険における高次脳機能障害の認定に当たって作成される、「脳外傷による精神症状等についての具体的な所見」、という書類のチェック項目です。

そこでは、各項目ごとに、4段階(高度、中等度、軽度、なし)で症状が判断されています。

言うまでもありませんが、症状が重い程、該当する項目が多い程、高次脳機能障害と認定される傾向が強まります。

これら1つ1つを取り上げると、人間の個性として十分に有りうる項目ばかりで、高次脳機能障害が重篤な後遺障害と認められることを不思議に思う人もいるかもしれません。

もちろん、これらの症状があると言う理由のみで高次脳機能障害が認定されるわけではありません。

肝心なのは、「事故前」と「事故後」を比べ、これらの点についての変化があったか否かなのです。

この点、事故後の症状というのは、被害者を実際に観察することで判断することが可能です。(もちろん、判断を下した者の判断が常に正しいとは限りませんが、判断に当たって実際に対象を観察していることは大きな意味を持ちます。)

これに対し、事故前の状態を実際に観察することは、不可能です。

そこで、事故前の被害者の状態を判断するためには、第三者の記憶や、症状から予想される過去の状態、写真などの客観的な記録等に頼らざるを得ません。

皆さんご存知のように、こういった証拠集めは弁護士が最も得意とするところです。

だからこそ、高次脳機能障害に対する正当な補償を得るためには、弁護士が介在することが非常に有益なのです。

表4

脳外傷による精神症状等についての具体的な所見チェック項目
物忘れ症状
新しいことの学習障害
短気、易刺激的、易怒性
粘着性、しつこい、こだわり
感情の起伏や変動がはげしく、気分が変わりやすい
性的な異常行動・性的羞恥心の欠如
感情が爆発的で、ちょっとしたことで切れやすい
発想が幼児的で自己中心的
多弁、おしゃべり
話がまわりくどく、話の内容が変わりやすい
計画的な行動を遂行する能力の障害
行動が緩慢、手の動きが不器用
複数の作業を並行処理する能力の障害
自発性や発動性の低下があり、指示や声かけが必要
暴言、暴力行為
行動を自発的に抑制する能力の障害
服装、おしゃれに無関心あるいは不適切な選択
睡眠障害、寝つきが悪い、すぐに目が覚める
社会適応性の障害により、友達付合いが困難
人込みの中へ出かけることを嫌う
妄想・幻覚

高次脳機能障害の深刻度について

1|損害賠償制度

高次脳機能障害には、多くの症状が伴い、日常生活に深刻な影響が及びます。

しかし残念なことに、高次脳機能障害は社会では正確には理解されていません。

特に、別表第2第9級の高次脳機能障害程度では、外見上判断できないのはもちろん、本人の努力次第で通常の日常生活を送ることも不可能ではありません。

しかし、本人も気付かない内に、認知障害、行動障害、人格変化等が生じているのです。

それらの症状に伴い、被害者の生活には何らかの支障が生じています。

だからこそ、せめて金銭的な損害だけは填補しようというのが、損害賠償制度なのです。

自賠責保険で後遺障害として認められる高次脳機能障害の内、最も軽いものは、別表第2第9級10号に該当します。

別表第2第9級には、「両眼の視力が0.6以下になったもの」、「1耳の聴力を全く失ったもの」、「1手のおや指又はおや指以外の2の手指を失ったもの」などの後遺障害が定められています。

そして、別表第2第9級の後遺障害に対しては、自賠責保険上は後遺障害慰謝料としてだけでも245万円が支払われます。

これは何も、高次脳機能障害だけが厚遇されているというわけでは決してありません。

それだけ、高次脳機能障害が重大な後遺障害であるということなのです。

表1

等級 後遺障害 保険金額(自賠責基準)
別表第1第1級1号 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、常に介護を要するもの 4000万円
別表第1第2級1号 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、随時介護を要するもの 3000万円
別表第2第3級3号 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、終身労務に服することができないもの 2219万円
別表第2第5級2号 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、特に軽易な労務以外の労務に服することができないもの 1574万円
別表第2第7級4号 神経系統の機能又は精神に障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないもの 1051万円
別表第2第9級10号 神経系統の機能又は精神に障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの 616万円

2|弁護士選びは正当な損害賠償を得るため

勉強会の様子

残念なことに、専門家である弁護士さえも、高次脳機能障害を正しく理解している者は多くはありません。

高次脳機能障害を発症した交通事故被害者にとって、弁護士選びは、正当な損害賠償を得るために乗り越えねばならない第1の関門と言えるでしょう。

ただ、表1のような文言を読んだだけでは、仮に高次脳機能障害を発症したとしても、一体自分がどの等級に該当するのか、見当もつかないことでしょう。

この点、自賠責保険においては、高次脳機能障害認定システム確立検討委員会によって具体化された表2の基準を用いて等級が判断されています。

ただ、表2を見ても、高次脳機能障害の等級を一義的に判断することは困難です。

結局のところ、ケース・バイ・ケースと言わざるを得ず、高次脳機能障害の認定に当たっては、診断した医師、判断を下した裁判官、委任した弁護士が大きなウェイトを占めると言わざるを得ないでしょう。

表2

等級 後遺障害
別表第1第1級1号 身体機能は残存しているが高度の痴呆があるために、生活維持に必要な身の回り動作に全面的介助を要するもの
別表第1第2級1号 著しい判断力の低下や情動の不安定などがあって1人で外出することができず、日常の生活範囲が自宅内に限定されている。
身体動作的には排泄、食事などの活動を行うことができても、生命維持に必要な身辺動作に、家族からの声掛けや監視を欠かすことができないもの
別表第2第3級3号 自宅周辺を1人で外出できるなど、日常の生活範囲は自宅に限定されていない。
また声掛けや、介助なしでも日常の動作を行える。
しかし記憶や注意力、新しいことを学習する能力、障害の自己認識、円滑な対人関係維持能力などに著しい障害があって、一般就労が全くできないか、困難なもの
別表第2第5級2号 単純くり返し作業などに限定すれば、一般就労も可能。
ただし新しい作業を学習できなかったり、環境が変わると作業を継続できなくなるなどの問題がある。
このため一般人に比較して作業能力が著しく制限されており、就労の維持には、職場の理解と援助を欠かすことができないもの
別表第2第7級4号 一般就労を維持できるが、作業の手順が悪い、約束を忘れる、ミスが多いなどのことから一般人と同等の作業を行うことができないもの
別表第2第9級10号 一般就労を維持できるが、問題解決能力などに障害が残り、作業効率や作業持続力などに問題があるもの

MTBI(軽度外傷性脳損傷)について

1|MTBIについて

既に述べたように、高次脳機能障害の認定に当たっては、①意識障害の有無、②画像所見の有無が重要視されています。

しかし、①・②の点に異常がなくても、高次脳機能障害を発症することがあり得るという見解が医師の間では有力です。

2|MTBIに言及した判例

東京地裁平成23年3月24日の事案においても、「現在の画像審査では外傷所見が認められず、また、意識障害の存在も確認できない場合であっても、外傷による障害があるものが相当程度存在するので、このような事例は、MTBI(軽症脳外傷)と診断されるべきであり、自賠責保険で脳外傷による高次脳機能障害と認定すべきだとの問題提起がされている」ことを前提に、原告に「MTBIを原因として高次脳機能障害を発症している」か否かが判断されています。(もっとも、この事案では高次脳機能障害発症は否定されています。)

「自賠責保険における高次脳機能障害認定システム検討委員会」においても、MTBIによる高次脳機能障害についての議論が続いており、今後しばらくは、裁判官の裁量によってMTBIの認定が左右されると言わざるを得ないでしょう。

3|MTBIを疑ったら弁護士へ

MTBIは新しく登場した問題であり、確立した争い方と言うのも未だ形成されてはいません。

専門家であるはずの医師・弁護士の中にも、MTBIについての理解が不足している者も多くいるでしょう。 だからこそ、MTBIについては特に、交通事故に精通した弁護士に依頼する必要は高いと言えるのです。

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